2024年10月1日より、金利が0.2%→0.31%にアップしました!
「投資に回さず眠っているだけの預金、もったいないな…」
預金の金利が高いと、お金を預けておくだけでゲットできる儲けが増えます。
どうせなら金利が高いところに眠らせておきたいですよね。
今回は、金利が一般的な銀行の10倍であるMATSUI Bankというサービスについて、サクッと解説します。
これを読んだら、MATSUI Bankに興味が出てくるかもしれませんよ。
ただし、この0.31%金利は変動しますので、2024年10月1日時点での情報であることをご承知おきくださいね。
- 松井証券ユーザー限定のネットバンキングサービス
- 普通預金金利が無条件で年0.31%(税引き後 年0.247%)
→出し入れ自由の資金につく金利としては最高水準 - コンビニATMや振込手数料が月5回まで無料
→ただしランク次第 - 金利は今後変動する可能性がある
MATSUI Bankって?
MATSUI Bankは、松井証券の口座を持つ方限定の銀行サービスです。
完全なインターネットバンキングで、実店舗(対面窓口)はありません。
スマホアプリやPCからログインして、残高照会や振込ができます。
口座は無料で開設でき、維持費も無料です。
住信SBIネット銀行の提携サービス、という体裁なので、そこ宛の振込手数料は何度でも無料です。
最大の特長は、普通預金の金利が無条件で年率0.31%となることでしょう。
3大メガバンクは0.1%、楽天銀行でさえ条件を満たしても0.18%ですから、0.31%は最高水準といえます。
ATM手数料は、通常ランクのユーザーなら預け入れと引き出しを合計して月5回まで無料です。
他行あて振込手数料も同様に、月5回まで無料です。
ただし無料となる回数はランク次第です。
東京スター銀行は0.4~0.5%と高金利ですが、給与振込口座に指定するなど条件を満たす必要があります。
あおぞら銀行も無条件で0.2%ですが、ATM手数料を5回分無料にするには、毎月5つの条件を達成し続けねばなりません。
なにより経営状況や社内風土が…。
MATSUI Bankは松井証券と同時に開設できるので、1回の申し込みだけで済みます。
松井証券で普段の株取引や投資信託の積立をしながら、MATSUI Bankというネット銀行を利用できることになります。
メリデメ
メリット…普通預金が高金利
- 普通預金金利が無条件で0.31%なので、預金の増えるペースが早い
- コンビニATMが利用できるので、普通の銀行と同じ感覚で全国どこでも引き出せる
- 松井証券口座との行き来が自由なので、時間を選ばず資金を移動できる
- 還元率1%のデビットカードが使えるので、普段使いでもポイントを取れる
年率0.31%(税引き後0.247%)の金利は、他にはない強みです。
これは、3年の国債と同水準となっています(年0.38% – 個人向け国債 固定3年 第172回)
MATSUI Bankは普通預金なので、国債や定期預金のように資金が拘束されることはなく、日常生活での自由度に全く影響しません。
つまり、高金利でいつでも出し入れ自由ということです。
無条件でこの金利は、非常に使いやすいといえるでしょう。
実際、MATSUI Bankの開始から4ヵ月で預金残高300億円、3万口座を突破しています。
どちらかというとマイナーなサービスですが、アンテナを張っている方はしれっと利用しているようです。
コンビニATMを利用できるので、全国どこへ行ってもお金を引き出すことができます。
- セブン銀行…「アプリでATM」対応
- ローソン銀行…「アプリでATM」対応
- イオン銀行
- ゆうちょ銀行
- イーネット
- ビューアルッテ
アプリでATMとは、キャッシュカード不要でスマホアプリだけでATMを利用できる機能です。
つまり、セブンイレブンやローソンではスマホさえあれば現金の預け払いができます。
月に何回までATMや他行あて振込手数料が無料となるかは、後述するランクで決まります。
MATSUI Bankは松井証券と完全連携しているので、2口座間でいつでも資金を移動できます。
例えば、明日が生活費の引き落とし日なのに残高不足となりそうなとき、休日でも深夜でも松井証券口座からMATSUI Bankに無料で即時送金できるので、ギリ間に合わせることができます。
また、信用取引で追証が発生したときも、その場ですぐに追加資金を差し入れることができます。
どちらもまともな例ではありませんが、それくらい柔軟に資金移動できるということですね。
物理カードを一切発行せず、スマホだけでデビットを利用することもできます(スマホデビット機能)。
もちろんデビット付キャッシュカードの発行も可能なので、スマホに全てを集約したくない方も安心ですね。
デビット決済の還元率は1%なので、他社クレカと比較しても充分な水準といえます。
デメリット…金利は変動する
- 預金金利は変動するので、いつまでも0.31%とは限らない
- 松井証券の口座を作る必要があるので、人によっては手間と感じる
- 還元率1%のデビットカードがあるが、使いやすさは人による
なんと最大のメリットである高金利は変動するのです…!
公式にも書いてあります。
実は、2024年9月30日までの金利は、0.2%でした。
それが10月1日からなんと、0.31%にアップしました!
つまり、預けておくだけでより早いペースで増えるようになったということです。
MATSUI Bankを利用するには松井証券の口座を開設する必要があります。
手続き自体は他社と同様ですが、ただ銀行口座を作りたいだけの人にとっては手間と感じるかもしれません。
ただ、口座を開設したからといって松井証券からの営業が始まることはありませんし、無料で松井証券の投資プログラムを利用できるようになるので、個人的にデメリットはない印象です。
デビット機能を使えるとはいえ、世間ではまだまだクレカが主流です。
還元率アップキャンペーンなどもクレカが多いですし、デビット決済に魅力を感じない方もいるでしょう。
ちなみに松井証券にはMATSUI SECURITIES CARDという提携クレカがあります。
しかし、それを使ってのクレカ積立はできず、普段使いの還元率も0.5%と低いので、実用コスパは良くありません。
ところが2024年7月、JCBカードで投信のクレカ積立ができるようになる予定、との発表がありました。
開始時期は未定ですが、松井証券でクレカ積立できるようになれば、保有コストが低くポイントが貯めやすくクレカ積立できる、というかなり魅力的な証券会社になるのではないでしょうか。
→ JCBと松井証券、業務提携に向けた基本合意を締結 クレカ積立サービスの提供で個人の資産形成を支援
便利に使うための条件
MATSUI BankのATM・振込手数料が月に何回まで無料となるかは、住信SBIネット銀行が定めるランクによって決まります。
ざっくりいうと、口座開設とスマホアプリ導入だけでランク2となり、月5回まで無料となります。
ランク1(最低ランク)
松井証券口座に伴ってMATSUI Bankの開設設定をするだけで達成します。
ランク2
ランク1の条件に加え、スマホアプリでログインすることで達成できます。
住信SBIネット銀行のスマホアプリを入れ、スマートNEO認証という認証方法でログインします。
手軽にできるのはここまでかなと思います。
私サクリもここです。
ランク3
ランク1と2の条件に加え、下記の項目を合計して3ポイント以上を獲得することで達成できます。
手っ取り早そうなのは、メインバンクにして残高を300万円以上にすることでしょうか。
3ポイントのもの
総額金額残高:月末300万円以上
住宅ローンか資産形成ローン:月末残高あり
ロボアドバイザー資産運用残高:月末100万円以上
2ポイントのもの
カードローン月末残高あり:50万円以上
ミライノデビット月末確定金額:3万円以上
JALPay当社口座からの円貨チャージ月内合計金額:3万円以上
ミライノカード(JCB)一般引落口座を当社スマートプログラム対象支店に設定、かつ当社確定(翌月引落)金額が5万円以上
1ポイントのもの
外貨預金:月末残高あり
仕組預金:月末残高あり
SBIハイブリッド預金:月末残高あり
スポーツくじ購入か公営競技入金:月内合計2万円以上
純金積立:月末残高あり
給与・賞与・年金受取口座:月内に入金あり
目的・不動産担保ローン:月末残高あり
ミライノデビット月末確定金額:1万円以上3万円未満
JALPay当社口座からの円貨チャージ月内合計金額:1万円以上3万円未満
ミライノカード(JCB)一般引落口座を当社スマートプログラム対象支店に設定、かつ当社確定(翌月引落)金額が1万円以上5万円未満
ランク4
ランク1と2の条件に加え、下記のいずれかに該当すれば達成できます。
動かす資産額が大きいし、ローンや新たなカード契約が条件となっているなど、ちょっとめんどくさそうですね。
個人レベルではランク2でも余るくらいだと実感しています。
アップするとしても300万円以上預けてのランク3で充分でしょう。
残高300万円といえば、JRE BANKのランク条件でもありますね。
年に1回以上新幹線に乗る方は、こちらに預ける方がオトクかもしれません。
広告で「年率1.0%!」ってのを見かけたんだけど?
電車の中づり広告にある「年率1.0%!」みたいな商品は、よくみると数ヵ月限定商品で実際は1.0%未満となるため、注意が必要です。
SBI新生銀行のスタートアップ定期預金を例に計算してみます。
この商品は3ヵ月もの円定期預金の金利が年率1.0%となっています。
12ヵ月のうち3ヵ月だけ預ける商品なので、預入期間は1年の1/4になります。
よって、年率1.0%は3ヵ月で1/4の0.25%となります。
つまり、100万円を3ヵ月預けて100万2500円に増えて終わりです。
説明書によると、実際は300万円からしか預けられない商品です。
儲けた2500円には20.315%の税金がかかります。
2500×20.315%=507円です。
つまり、儲けの手取りは2500円から507円を引いた1992円、となります。
チラシの下部の注意書きに、これと同じ計算過程で500万円を預けた場合の計算が載っています。
その場合の儲け手取りは9961円となっています。
つまり、500万円を3ヵ月拘束されて、約1万円が儲かる、という商品です。
1年預ける場合は金利が落ちて年率0.4%なので、儲けは15000円くらいです。
約款を読み込むタイプの人でないと、期待した利益を得られないかもしれませんね。
ちなみに私は新生銀行ユーザーです(笑)
まとめ:作っておいて損はない
ということで、松井証券のMATSUI Bankについて紹介しました。
- 松井証券ユーザー限定のネットバンキングサービス
- 普通預金金利が無条件で年0.31%(税引き後 年0.247%)
→出し入れ自由の資金につく金利としては最高水準 - コンビニATMや振込手数料が月5回まで無料
→ただしランク次第 - 金利は今後変動する可能性がある
松井証券ユーザーなら一切損せず使えるサービスですし、これから証券口座を作ろうとしている方にもオススメです。
言うなれば松井経済圏、みたいなものでしょうか。
個人投資家としては、これを機にもっと経済圏が広がってくれると嬉しいですね。
※文中に出てくる具体的な投資商品などは、内容をわかりやすく解説するためだけに用いており、これらの商品への投資を勧めるものではありません。実際に投資するかの判断は自己責任にてお願いします。