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金融所得課税とは?引き上げのなにが問題?NISAには影響ナシ 

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「引き上げられるかもしれない金融所得課税ってなに…?」

たびたびニュースになりますが、そもそも金融所得課税ってなんのことでしょうか。

実は、投資家には馴染み深いあの数字、20.315%のことです。

この記事では、
・金融所得課税とは何か
・なぜニュースになるのか
・個人投資家にも影響があるのか

についてサクッと解説。

読めば経済ニュースに強くなれますよ。

とりあえず結論
  • 金融所得課税とは、株などの利益にかかる税金のこと
  • 税率が20.315%→30%に引き上げられそう
  • この引き上げに賛否両論あるため、よく話題になる
  • ぶっちゃけ庶民には関係ない話
  • NISAにも影響ゼロ
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金融所得課税とは、いつもの20.315%のこと

金融所得課税とは、株などの利益にかかる税金のことです。
投資をしている方なら普段から株の利益に20.315%課税されていますよね、あれのことです。

課税対象となる金融商品は、株以外にもあります。

金融所得課税の対象
  • 株…譲渡益、配当金
  • 投資信託…譲渡益、配当金
  • 預貯金…利子
  • 公社債…利子

総務省「金融所得課税について」より抜粋

これらの金融所得に対し、昔から一律20.315%が課税されています。
ではなぜ、今でも定期的に金融所得課税が話題となるのでしょうか。

それは、この税率を30%程度に引き上げる動きがあるからです。

→ 高市氏 金融所得課税、インフレ率2%達成後に – 日経新聞(2021年)

→ 金融所得課税の強化「今ではない」 石破氏発言に波紋広がる

投資家にとっては増税となり手取りが減ってしまうので、避けたい事態です。
ところが社会全体でみると、プラスの効果が期待されているのです。

税率引き上げの背景・メリデメ

金融所得課税を引き上げる(強化する)理由は、現在の税制では不公平が生じているからです。

  1. 今の税制は一律20.315%
  2. お金持ちは株などの金融資産が多く、金融所得が多い傾向
  3. 金融所得がズバ抜けて多いと、税の実質負担が下がる
  4. ざっくり言うと、お金持ちの税負担が少なく、お金持ちに有利な税制となっている
  5. 庶民からすれば「ズルいぞ!」という状態

つまり、超お金持ちなら働かなくても投資で稼げてしまう上、利益への税金が相対的に少なく済むのでさらにお金持ちが加速する、という状態です。

特に年間所得1億円を超えると税の負担率が下がる「1億円の壁」がある状態です。

出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/000775062.pdf

これでは経済が回りませんし、庶民からするとズルいですよね。
この不公平を是正するために、金融所得課税の引き上げが議論されているのです。
30%課税となる対象や時期などは全くの未定ですが、超高所得層に限定した課税強化となりそう、という風潮が主流です。

金融所得課税引き上げのメリデメ

メリット
超高所得者に優遇することなく所得に応じた税金を払わせることで、並みの所得者との間で公平な税負担に近づきます。
超高所得層からすれば10%もの増税ですが、今までの税制が甘すぎたので、適正な水準に直すだけです。
国の税収も上がり、適切に使われれば社会全体のメリットとなります。

デメリット
投資をする人が減ってしまうかもしれないことです。
国が投資を主導してきたくせに利益に増税だ、となったら、せっかく自分がリスクをとって稼いだ利益を国に奪われる感覚になるでしょう。
悔しいですし、投資のモチベーションは下がります。
そうなると投資を辞めてしまい、将来の資産形成の手段を見失ってしまうでしょう。

ただしこのデメリットは、私サクリも含めて庶民には関係ない話です。

ぶっちゃけ庶民には関係ない

金融所得が超富裕層だけ増税となったところで、私たち庶民(個人投資家)には関係ないといえるでしょう。

所得が年間1億円を超えれば影響が出てきますが、それだけ所得があれば投資などしなくても老後資金の心配は不要のはずです。

たまにツイッター(現X)でトレンドに上がる金融所得課税ですが、多くの庶民には無関係なトピックスなので、あまり気にしなくてよいでしょう。

課税強化でもNISAには影響ナシ

NISAにはもともと金融所得課税がないので、いくら課税が引き上げられても税負担はゼロ円です。

例えばNISA口座で保有する国内株の配当金も非課税だし、譲渡益にも非課税となり、利益を100%ゲットできます。
通常の特定口座なら10万円の利益から金融所得課税を引いた約8万円が手取り利益となりますが、NISAなら10万円がまるごと手取り利益にできます。

ただしNISAにはデメリットもあるので、制度を完全理解してから利用したほうがよいでしょう。

まとめ:庶民は気にしなくていい

今回は、金融所得課税についてサクッとまとめました。

ふたたび結論
  • 金融所得課税とは、株などの利益にかかる税金のこと
  • 税率が20.315%→30%に引き上げられそう
  • この引き上げに賛否両論あるため、よく話題になる
  • ぶっちゃけ庶民には関係ない話
  • NISAにも影響ゼロ

ニュースとなってしまうのは、普段から天引きされている20.315%が超富裕層に限って増税されるかも、という話だからです。
1億円超の所得がない私たちは気にしなくて良さそうですね。
にしても年間1億円の所得、うらやましいな…

NISAなら20.315%をキャンセルできるので、金融所得課税をゼロにできます。
上手に活用しましょう。

参考文献
金融所得課税について(PDF, 総務省)

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