「電気代の補助金って、結局どうなってるの…?」
値上げと補助金のニュースを交互に聞くと、混乱しますよね。
この記事では、2024年の電気代がどのような経緯となるのか、解説していきます。
読めば補助金のスケジュールがわかるので、節約意識アップに活かしてみてくださいね。
(ガス代の補助金についてはこちらの記事へ)
- 政府の「酷暑乗り切り緊急支援」という補助金で、電気代が安くなっていた
- 補助金は11月検針分で終了
- つまり11月検針日を過ぎてから使う電気から高くなる
- 値上がりを実感する最初の請求書は12月に届く分
補助金が夏季限定で再開
電気・ガス価格激変緩和対策という政府の補助金は、6月で終わってしまいました。
ところが6月21日、岸田総理大臣がいきなり補助金の再開を宣言しました。
それが酷暑乗り切り緊急支援です。
酷暑乗り切り緊急支援は、2024年の電気代とガス代を8月~10月使用分まで補助する、というものです。
この補助金は、少しは真夏のエアコン代の足しにできそうです。
総理が言いだすのがちょっと遅かった気もしますが、それでも電気を多く使う季節に補助金があるのは素直に助かりますよね。
補助金のスケジュールと金額
5月までの補助金と合わせて、2024年の補助金スケジュールをまとめてみました。
迷ったら検針日でチェックするのがわかりやすいですよ。
- 5月検針分まで補助金(激変緩和対策)あり。
3.5円/kwhの値引き - 6月検針分1.8円/kwhの値引き
- 7~8月検針分補助金終了。値引きゼロ。
6月後半~8月前半にかけての2か月間は、補助金ゼロの割高価格。 - 9~10月検針分補助金(酷暑乗り切り緊急支援)あり。
4.0円/kwhの値引き - 11月検針分2.5円/kwhの値引き
- 12月検針分補助金終了。以降は値引きゼロの予定。
※酷暑乗り切り緊急支援は値引き適用タイミングによっては1ヵ月後ろにズレる契約もあります
ポイントは補助金ゼロ期間があることと、月によって補助金額が変わることです。
7~8月検針分は割高
スケジュールを見て注意したいのが、7~8月検針分の電気代は高いことです。
使用期間は地区にもよりますが、多くは6月後半~8月前半に使った電気代が該当します。
電気代は2つの月にまたがる期間で区切られるので、6〜8月の3ヶ月が影響を受けます。
ここは2種類の補助金の狭間で、いずれの補助金も適用されない期間です。
ただ、この期間にエアコンなどを我慢するのはやめた方がよいでしょう。
電気代は割高ですが、体調を崩して入院したら数万円はかかります。
補助金を過度に意識せず、冷房代は必要経費と割り切って上手にエアコンを使いましょう。
家計負担はいくら変わる?
補助金の効果はどれくらいでしょうか。
■1人暮らし(8月・215kwh)
補助金なし:5678円
補助金あり:4818円
差額:860円
■2人暮らし(同322kwh)
補助金なし:8987円
補助金あり:7699円
差額:1288円
■4人暮らし(同387kwh)
補助金なし:11209円
補助金あり:9691円
差額:1518円
ということで、月1000円強の負担軽減になりそうです。
- 政府の補助金以外の変動費用は無視
- 料金体系は東京電力のスタンダードSプラン(集合住宅)
- 燃料調整費は2024年8月分を適用
- 使用電力量の出典:(株)地域計画建築研究所 「平成26年度東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査報告書」
まとめ:補助金、ないよりはマシ
今年の電気代と補助金のスケジュールについて整理しました。
- 政府の「酷暑乗り切り緊急支援」という補助金で、電気代が安くなっていた
- 補助金は11月検針分で終了
- つまり11月検針日を過ぎてから使う電気から高くなる
- 値上がりを実感する最初の請求書は12月に届く分
夏季限定とはいえ補助金が出ること自体はありがたいですよね。
しかし実は、日本では夏よりも冬のほうが電力使用量が多いのです。
せっかく定額減税で戻ってきたお金も、長い目で見ればこうした光熱費で消化されてしまいます。
節電だけでなく、普段の節約も心掛けていきたいですね。
参考資料
電気・ガス価格激変緩和対策事業
よくある質問・回答(酷暑乗り切り緊急支援)
値引きの開始使用月について(電気)
スタンダードプラン 料金体系
燃料費調整単価等一覧
国による電気・ガス料金支援について
平成26年度東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査報告書
電気・ガス料金支援に伴う特例承認申請の実施について