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アセットアロケーションとポートフォリオの違いは?実は別物です

この記事は約4分で読めます。

「アセットアロケーションとポートフォリオって、違うの…?」

投資を始めてみると、似たような意味のカタカナが出てきて混乱しますよね。

アセットアロケーションとポートフォリオは、明確に違うものです。

とりあえず結論
  • アセットアロケーションとは、資産クラスの配分のこと
  • ポートフォリオとは、具体的な金融商品の組み合わせのこと
  • 違いは、アセットアロケーションの具体的な中身が、ポートフォリオ
  • アセットアロケーションを決めてから、ポートフォリオを考えるのがセオリー

この記事では、アセットアロケーションとポートフォリオの違いについて解説します。
投資を始めて間もない方はもちろん、なんとなく同じものだと思っていた方にも役立つ内容になっています。
これを機にサクッとおさらいしましょう!

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そもそも、なんで投資するの?

投資をする理由で最もメジャーなのが、金儲けのためでしょう。
1990年以降、賃金は変わらないのに税金や社会保障費がバンバン上昇し、手取りが低くなっています。
預金の金利も0.002%程度とほぼゼロです。
こうなると、本業にプラスしてお金を稼がねばなりません。
その手段のひとつが投資です。

私たち一般人が行う投資とは、預貯金という資産を、株や債券といった時価で価値が変動する資産に置き換えることです。
そして、その変動の波で利益(=儲け)を狙う行動です。
よく、お金に働いてもらう、と表現されます。

その投資戦略のひとつが、アセットアロケーションとポートフォリオです。

アセットアロケーションって?

アセットアロケーションとは、資産クラスの配分のことです。
資産クラスにはいくつかあり、現預金、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、不動産、コモディティ(金や原油など)を指します。
例えば、「株式5割、債券3割、不動産2割」、というのがアセットアロケーションです。

年齢が若い投資家は時間的余裕があり、リスクを多く取ることができるため、保有資産の多くをハイリスクハイリターンとされる株式に割り当てることができます。
一方、退職間近の投資家は、損失をリカバーする時間的余裕が少ないため、ローリスク資産である債券に多く資金を割り当てることが妥当とされます。

アセットアロケーションを決める目的は、リスクとリターンのバランスを最適化するためです。
これは投資家のリスク許容度、資産クラス間の相関係数、投資目標、投資期間などに基づいて決定されます。

ポートフォリオって?

ポートフォリオとは、アセットアロケーションに応じた具体的な金融商品の組み合わせのことです。
要するに、アセットアロケーションの中身、ということです。
例えば、株式5割のうちA社とB社の株を25%ずつ持ち、債券では先進国2割と新興国1割の国債を持ち、不動産は2割すべて国内のREITにする、というのがポートフォリオです。

ポートフォリオの目的は、リスクを分散させて収益を最大化することです。
1社だけの株式だけを持つよりも、複数の企業の株式を持つ方が、一部の企業が業績不振に陥った場合でも、全体の損失を抑えることができます。
よくある例として、アイスクリーム屋さんの株式だけでは夏しか儲けられませんが、同時におでん屋さんの株式も保有すれば冬にも利益が狙えます。

じゃあ、アセットアロケーションとポートフォリオの違いは?

つまり、アセットアロケーションは資産クラスの配分のことで、ポートフォリオはその中身、ということです。

株50、債券30、不動産20%
トヨタ25、JR東25、先進国債20、新興国債10、国内REIT20%

投資戦略を練る上では、

1: まずアセットアロケーションを決める
2: 次にそれに応じたポートフォリオを決める

という流れがセオリーです。

まとめ

ということで、今回は投資のアセットアロケーションとポートフォリオの違いについてまとめてみました。

ふたたび結論
  • アセットアロケーションとは、資産クラスの配分のこと
  • ポートフォリオとは、具体的な金融商品の組み合わせのこと
  • 違いは、アセットアロケーションの具体的な中身が、ポートフォリオ
  • アセットアロケーションを決めてから、ポートフォリオを考えるのがセオリー

どちらも似たような意味の言葉ですが、ここまで読んでくれた方はちゃんと区別できるはずです。
そして、これらの配分は一度決めたら一生そのまま、というわけにはいきません。
ライフスタイルの変化に伴うリスク許容度の変化に合わせて、定期的に修正して初めて意味が出てくるものです。

私もまだまだ勉強中です。
皆さんと一緒に、上手な資産運用を目指していきたいと思います!

※文中に出てくる具体的な投資商品などは、内容をわかりやすく解説するためだけに用いており、これらの商品への投資を勧めるものではありません。実際に投資するかの判断は自己責任にてお願いします。