JRE BANKってどんなん？4つの特典と運用案を紹介

「JRE BANKの特典が気になる…！」

5月9日からスタートしたJR東日本のネットバンキングサービス。

JRならではの特典が盛りだくさんということで、気になっている方も多いと思います。

この記事では、JRE BANKを作ろうか迷っている方に、どんな特典・条件なのかを紹介します。

これを読むと、あなたにJRE BANK口座を作るメリットがあるかどうかわかります。

特徴

JRE BANKは、JR東日本のネットバンクサービスです。
片道運賃が4割引きになるなど、鉄道で旅行する方にはとても魅力的な特典があります。
特典は条件を達成すればするほどたくさんもらえます。

新幹線が4割引きで乗れたらとってもオトクですよね！
浮いたお金は現地でおいしいものを食べたりレジャーに使えるわけです。

所属銀行は楽天銀行、銀行代理業者は株式会社ビューカードとなっています。

JRE BANK JR東日本グループブランドのネットバンクサービス

特典と条件

特典① JRE BANK優待割引券（4割引）→JR東日本の片道運賃が4割引に

割引券1枚で、JR東日本管内の片道運賃と片道料金を4割引にできます。
年2回判定があり、最大で年10枚もらえます。
この特典は、本人以外（家族・知人）も利用することができます。

新幹線も4割引になるのが嬉しいですよね。
例えばオフシーズンの東京→新青森の新幹線なら、通常料金17270円が10362円と6908円も安くなります。
ちょっとしたお土産代くらいオトクになりますね。

東京→越後湯沢なら、4月の土曜日の料金だと片道約7000円です。
4割引でオトクになるのは2800円です。
新幹線でスキーなどに行く場合は、当日の食事代が浮きそうですね。

JR東日本の営業路線内で、かつえきねっとで申し込める乗車券類が対象です。
グランクラスやプレミアムグリーン、個室、寝台列車は運賃のみ割引となります。
例えばグランクラスに乗る場合は乗車券のみ4割引となり、特急券・グランクラス券は別途購入が必要です。

有効期限は約6ヵ月

「JRE BANK優待割引券（4割引）」の有効期間は、判定日の翌々月にJRE BANKにご登録のメールアドレス宛に送付し、送付月を含む6か月後の末日までとなります。（2024年5月9日時点）

おトクな特典（公式サイト）

特典② どこかにビューーン！2000ポイント割引クーポン

通常なら6000ポイント必要なところを、4000ポイントでどこかにビューーン！を利用できます。
年4回判定があり、最大で年12枚もらえます。
この特典は、本人しか利用できません。
家族も利用できません。

どこかにビューーン！とは、ランダムに選ばれた行き先にJRE POINTを消費して旅行する、行き先ガチャのようなサービスです。
ただし、どこかにビューーン！はポイント決済のみで現金決済できないので、効率よくポイントを貯めたいところです。
（→どこかにビューーン！）

JRE POINTの貯め方には多くの選択肢があって複雑です。
モバイルSuicaなどを駆使して平均的に使っていれば、還元率は2%くらいです。
とすると、6000ポイントは30万円くらい使った場合に還元されます。
ちょっと強引ですが、2000ポイント引きというのは10万円引きくらいの価値があると考えることができます。

有効期限は約6ヵ月

「どこかにビューーン！2,000ポイント割引クーポン」の有効期間は判定日の翌々月1日から6か月となります。（2024年5月9日時点）

おトクな特典（公式サイト）

特典③ Suicaグリーン券（モバイルSuica限定）がもらえる

普通列車グリーン券を無料で利用できるクーポンです。
年4回判定があり、最大で年4枚もらえます。
この特典は、本人しか利用できません。
家族も利用できません。

このSuicaグリーン券は新幹線では使えず、東海道線、横須賀・総武快速線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ライン、上野東京ライン、常磐線の普通列車に接続されているグリーン車のみです。
新幹線には使えないことに注意です。

JRE BANKの特典だけは特別に新幹線に使えるのでは？と思って公式に確認しましたが、答えはNOでした。
なおこのグリーン券は、特典の中では条件達成による差別が少なく、口座に50万円さえ入れておけば誰でも年4枚もらえます。

有効期限は約3ヵ月

「（モバイルSuica限定）Suicaグリーン券」の有効期間は判定日の翌々月1日から3か月となります。（2024年5月9日時点）

おトクな特典（公式サイト）

特典④ JR東日本グループ会社で使える特典たち

駅ビルや駅コンビニなどで使えるクーポンがもらえます。
グランデュオやエキュート、ニューデイズが含まれるので、普段の通勤中にも使いやすい特典ですね。
こちらはお店によって使える条件や特典が細かく分かれており、中にはJRE BANKのキャッシュカードを見せるだけでソフトドリンクが1つサービスとなるものもあります。

また、高速バスが片道無料となるクーポンもあります。
東京→佐野間を走るマロニエ東京号（新宿号）が片道無料となります。
通常の片道運賃は1600円くらいです（2024年5月12日（日）での試算）

詳細は以下の記事からどうぞ。

次に条件についてみてみます。

2つの必須条件

特典をもらうには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

1.各特典ごとの判定日時点で、JRE BANK口座を保有していること。
2.おなじく、JRE POINTリンク登録が完了していること。

3つの個別条件

の3条件の組み合わせで、もらえる特典の内容と数が変わります。

１．資産残高は最低50万円は欲しい

4割引券・ビューーン割引・グリーン券は、いずれも資産残高が50万円以上ないともらえません。
しかし、ただ入金しているだけではSuicaグリーン券しかもらえません。
4割引クーポンやどこかにビューーン！のクーポンをもらうためには、他に2つの条件を満たす必要があります。

２．ビューカード代金の引き落とし口座に設定

設定すると、資産残高に応じてクーポンが年最大2～4枚もらえます。

例えば資産残高50万円なら、4割引クーポンが年2枚もらえます。

３．給与・賞与・公的年金の受け取り口座にする

設定すると、資産残高に応じてクーポンが年最大4～6枚もらえます。

例えば資産残高50万円で、給与振込口座に指定し、ビューカード引き落とし口座にも指定すれば、4割引クーポンが年6枚もらえます。

ただし超大事な注意点として、「給与振込」という電文以外での振込は無効と判定されてしまいます！
特典公式ページの下の方に書いてあります。

要は、給与が「給与振込専用の方法で」振り込まれていればOKなのです。

見分け方は、銀行の入金明細や通帳に「給与振込：◯◯会社」や、「給与：◯◯会社」といった名目で振り込まれていれば、給与振込電文である可能性が高いです。

「振込：◯◯会社」や「振込：社長名」のような名目の場合は給与電文ではないため、給与振込口座の特典を受けられないことになります。

コスパのよい運用案は？

色んな特典と条件があるJRE BANKですが、運用案をいくつかまとめてみました。

最低コストの案：50万円入金＋ビューカード引き落とし
これで4割引クーポンが年2枚、どこかにビューーン！クーポンが年4枚、Suicaグリーン券が年4枚　もらえます。
誰でも実践できて最低限の資産残高を確保すればいいので、もっとも現実的なプランといえます。

ここまでは達成したい案：50万円入金＋ビューカード引き落とし＋給与振込指定
これで4割引クーポンが年6枚、ビューーン！が6枚、グリーン券が4枚もらえます。
ここまでできれば理想というか充分かと思います。
ただし、給与振込口座に指定できるかどうかは振込の電文により決まるので、人によっては達成できない条件かもしれません。
JRE BANK口座を開設する前に、皆さんも自身の振込電文を確認しておくことをオススメします。

逆に超リッチな案：入金300万円＋ビューカード引き落とし＋給与振込指定
これで4割引クーポンが年10枚、ビューーン！が12枚、グリーン券が4枚もらえます。
お金が余っている方向けの、特典全振りプランです。

ただ、年収400万円くらいで投資などの資産運用をしている方は、生活防衛資金の他に300万円もの余裕資金はないかもしれません。
投資資金との兼ね合いで考えるとよいでしょう。

利回り9.5%

入金300万円の超リッチプランを想定し、各種特典を金額換算して配当金とみなして、JRE BANKの利回りを計算してみます。
この計算はかなり恣意的でガバガバなので、あくまで参考程度にしてくださいね。
通常のビューカードの年会費524円は無視します。

東京→新青森の新幹線の通常料金が17270円。
4割引でオトクになる額が6908円。
4割引クーポンが年10枚あるので、6908円×10＝約6万9000円のオトク。

Suicaグリーン券の最高額は1550円（営業キロが101キロ以上となる場合）。
これを4枚使うと1550円×4枚＝6200円のオトク。

上記を足して、入金300万円に対して年間約7万5200円のオトクです。
つまり年間の利回りは、7万5200円÷300万円＝2.5%となります。
高配当株とまではいきませんが、リスクゼロでこの利回りは、安全性も考慮すればかなり優等生ではないでしょうか。

ちなみに入金額50万円だとどうなるか。
4割引クーポン6枚なので、6908円×6枚＝41448円。
グリーン券4枚なので、1550円×4枚＝6200円。
年間オトク額は41448円＋6200円＝47648円。
年間利回りは47648円÷50万円＝9.5%
これは、資産額に比べてオトク金額が大きいからですね。

セコすぎる案として

良心を捨てて全力でメリットを獲りに行くなら、各特典の判定日までに300万円入れておき、判定後すぐに元の口座にお金を戻す、ということもできるはずです。
やるなら判定日が年に2回だけの4割引クーポンを狙うのが現実的でしょう。

ただ、JRE BANKから他行への振込手数料は、最大でも3回までしか無料となりません。
4回以降の振込は手数料を無視できなくなるので、ゲットしたクーポンはなんとしても使い倒したいものです。

申し込み当初は混雑した

2024年5月9日から申し込みが始まっています。
しかし人気すぎてパンクし、開始から数日間は当日中の申し込みを中止する事態となりました。

申し込みにはスマホアプリを使う方法と、パソコンから申し込む方法があります。
スマホを使う方法がオススメです。
というのは、手続き内で本人確認書類をアップロードする過程があるからです。
スマホなら撮った写真をその手でアップロードできるので、簡単にステップを進めることができますよ。

まとめ：新幹線に乗る方にはとてもオススメ

今回はJRE BANKについて概説しました。

現時点の情報ではオトクでしかないサービスのようです。
私サクリはジャスト50万円の入金で様子を見ています。

JRE BANKのオトク額を年間利回りを9.5%と試算しました。
メガバンクの預金金利が0.02%しかないことを考えるとだいぶ得です。

また、鉄道にはあまり乗らないからJRE BANKはちょっと微妙…という方には、預金金利0.2%と高水準のマツイバンクもおすすめです。
奇しくも、マツイバンクも300万円預金するとランクが上がり、他行振込などが月10回まで無料となります。

ぜひ検討してみてくださいね。