ネット証券は10社以上もあります。自分に合う証券会社を選ぶのは大変ですよね。
大事な資産を運用するなら、自分の投資目的に合う会社にしましょう。
この記事では、私サクリが実際に使っている経験をもとに、4社のネット証券会社を紹介します。
マネックス証券
サイト見やすさ | ◎ |
スマホアプリ | 〇 |
情報ツール | ◎ |
クレカ相性 | 〇 |
コスト | △ |
強み | 米国株が圧倒的No.1! |
◎ 米国株の取扱い数が最多で、アップル(APPL)やエヌビディア(NVDA)などに簡単に投資できる。
◎ PCサイト・スマホアプリが見やすく、情報ツールも充実しており、様々な分析ができる。
〇 高還元率(積立1.1%、普段使い1.0%)のクレカを年会費無料で保有できるので、ポイントを貯めやすい。
△ 株式取引(現物・単元未満株・信用も)では、手数料がかかる。
マネックス証券はこんな方におすすめ
・リスクをとって、米国・中国株に投資したい人
・自分で銘柄分析や手法の研究、投資の勉強をしたい人
・年会費を気にせず、普段使いで気軽にクレカのポイントを貯めたい人
(ちなみに私サクリのメイン証券です)
松井証券
サイト見やすさ | △ |
スマホアプリ | 〇 |
情報ツール | 〇 |
クレカ相性 | × |
コスト | 〇 |
強み | 投信保有ポイントが高い |
◎ 投信保有のポイント還元率が業界最高の最大1%で、効率的にポイントを貯められる。
◎ 一日信用取引の手数料が無料なので、手数料を気にせずデイトレードができる。
〇 MATSUI BANKの円普通預金金利が0.2%と高く、預金だけでも高金利となる。
△ 株式取引(現物、信用、単元未満)は手数料がかかる。
× 提携クレカの還元率が0.5%と低く、クレカのポイントは貯めづらい。
松井証券はこんな方におすすめ
・積立投資がメインで、保有ポイントを効率よく貯めたい人
・使わない資産を、他より高い金利で預金しておきたい人
・手数料を気にせずデイトレードやスキャルピングをしたい人
(私サクリもデイトレード時は松井証券です)
SBI証券
サイト見やすさ | × |
スマホアプリ | 〇 |
情報ツール | 〇 |
クレカ相性 | ◎ |
コスト | ◎ |
強み | 手数料が最安! |
◎ 多くの売買手数料が無料になるので、気軽に始めやすい。
◎ クレカ積立のポイント還元率が最高5%と超高く、ポイントを貯めるのに最適。
◎ 外国株を9ヵ国取り扱っているので、多くの国の株を買うことができる。
〇 IPO取り扱い数が最多で主幹事が多く、IPOに当たりやすい。
× PCサイトは広告が目立って非常に見づらく、目的の項目が探しづらい。
SBI証券はこんな方におすすめ
・とりあえず手数料無料で投資を始めてみたい人
・クレカ積立で最高のポイント還元率にしたい人
・IPOを狙いたい人
楽天証券
サイト見やすさ | △ |
スマホアプリ | 〇 |
情報ツール | ◎ |
クレカ相性 | 〇 |
コスト | 〇 |
強み | マネー誌が無料で読める |
◎ 日経新聞やマネー雑誌が無料で読める。
◎ 国内株式やデイトレが手数料無料なので、手数料を気にせず取引できる。
〇 「ポイント投資」で、現金を使わずに投資ができる。
〇 取扱外国株が6ヵ国と多く、主要ネット証券では唯一、上海A株を取引できる。
△ ポイント制度が複雑で、活用するのが大変。
楽天証券はこんな方におすすめ
・無料でマネー雑誌や日経新聞を読みたい人
・楽天経済圏をさらに効率的にしたい人
・手数料を気にせずデイトレードやスキャルピングをしたい人
・まずは現金ではなくポイントで投資を始めてみたい人
各社の詳細
マネックス証券
◎ 外国株に強い
外国株やETFの取扱い数が多く、アップル(APPL)やエヌビディア(NVDA)などに簡単に投資できます。
ただし取扱外国株は、米国と中国の2国だけです。
確かに米国株の取扱い数は最多水準ですが、対象国の数だけなら6~9か国に投資できる他の証券会社に軍配が上がります。
米国ETFは高配当で人気のVYMなどメジャーなものからマイナーなものまで、数多く取り扱っています。
◎ サイトやアプリが見やすい・使いやすい
主観ですが、PCサイトやスマホアプリが見やすく、目的の情報にアクセスしやすいです。
分析ツールも使いやすく、情報ツールも充実しており、様々な分析ができます。
チャート分析、フル板、銘柄スカウターなどが全て無料で使えます。
個人的に、サイトが見やすければストレスなくサイトへアクセスでき、そこで情報を得ようという気持ちになります。
マネックスは私サクリのメイン証券なのですが、その理由のひとつにサイトの見やすさがあります。
使いたくなるデザインというのはとても大事だと思います。
また、「マネックス証券アプリ」ではインジケーターをいくつでも同時に表示できます。
ただしチャートが何足かは表示されず、チャートの拡大もできないので、そこは使いづらいかもしれません。
〇 提携クレカ積立の還元率が1.1%
提携クレカ「マネックスカード」で投資信託を積立すると、還元率は1.1%となります。
またこのクレカは普段使いでも1%の還元率です。
年に1回でも使えば年会費無料となるため、実質年会費無料で最低還元率1%のクレカを保有できます。
ただし通常グレードの楽天カードも年会費無料で1%なので、そこは同じサービスといえます。
〇 単元未満株
ワン株(単元未満株)の買付手数料が無料なので、少額からでも投資を始めやすいといえます。
ただし売却時は手数料がかかります。
△ 手数料がかかる
株式取引(現物・信用とも)では、手数料がかかります。
最低55円からで、約定ごと、もしくはボックス金額内で定額が選べます。
一日定額コースは一日の約定代金が100万円を超えると2500円かかるようになります。
デイトレしていると100万円なんてあっという間なので、手数料の面では他の証券会社に劣るといえます。
つまりデイトレなど短期トレードには向いていません。
なお、NISAなら日米中株と投信の売買手数料が無料です。
→マネックス証券 手数料
△ IPOは完全平等
IPO(新規上場株式)の抽選は完全平等制となっています。
ただし割当当選数は少なく、当選はあまり期待できません。
松井証券
◎ 投信残高ポイントサービスが優秀
投信残高ポイントサービスは、投資信託を保有しているだけでポイントが貯まるシステムです。
預けているだけで利息が付く金利のようなもので、松井証券は最大1%と、主要ネット証券の中でも最高のポイント還元率となっています。
ただし、毎月エントリする作業が必要で、ほったらかしはできないところが面倒です。
これでたまる松井証券ポイントの使い道は、PayPay(ただし90%)、dポイント、アマゾンギフトカード、カタログギフトがあります。
また、ポイントで投資信託を購入できますが、たった3商品に限られています。楽天では無数に選べますので、ここは松井証券のデメリットといえます。
〇 デイトレ手数料が無料
一日信用取引の手数料、金利、貸株料が無料なので、手数料を気にせずデイトレやスキャルピングができます。
これは楽天証券も同じような料金体系です。
→松井証券の信用取引手数料
◎ 提携銀行の円金利が0.2%と高い
これは素晴らしい点です。
MATSUI BANKという、松井証券で口座を持っている人限定の銀行サービスが無料で使えます。
円普通預金金利が0.2%と非常に高く、給与受け取り口座にするなどメインバンクとして使えば、投資に回していない預金も高金利で預けられます。
3大メガバンクの金利が0.001%なので、単純に200倍の金利で預けることができるというわけです。
またこのMATSUI BANKでは、他行振込が月5回まで無料で行えます。
ただしATM手数料は入金と出金を合わせた月5回までしか無料にならないため、この点は他ネット銀行の方が使いやすいでしょう。
× 提携クレカの還元率は低い
提携クレカ「MATSUI SECURITIES CARD」は投信積立ができません。
せっかく証券会社の名を冠したクレカなのに、ちょっと残念ですよね。
ところが、2024年7月、ついにクレカ積立に向けて動き出しました。
松井証券とJCB、業務提携に向けた基本合意を締結
クレカ積立サービスの提供で個人の資産形成を支援
松井証券 プレスリリースより
松井証券でクレカ積立ができるようになれば、投信保有ポイントと合わせてかなりのポイントを獲得できるでしょう。
続報が楽しみですね。
またこのカードは還元率が0.5%と低めです。
デビットカードのMATSUI BANK デビットなら還元率1%ですが、普段の買い物専用となっており、投信積立はできません。
これらで貯まるのも松井証券ポイントです。
△ 株式取引の手数料は無料ではない
国内株(現物・信用)の手数料は、一日の約定代金合計が50万円までなら、誰でも無料となります。
25歳以下(未成年含む)なら、約定金額に関わらず無料となります。
しかし26歳以上は約定金額ごとに定められた手数料がかかります。
→松井証券 手数料
〇 PTSが利用可能
夜間など通常取引時間帯以外では、PTS取引が可能です。
△ IPOが完全抽選、だが割当当選数は少ない
IPOは完全平等抽選です。
ただし割当当選数は少なく、当選はあまり期待できません。
IPOを狙うならSBI証券一択です。
〇 情報ツールは確かに充実しているけど…
マーケットラボ、フル板、チャートフォリオなど多彩な情報ツールがあります。
しかし多彩すぎて使いこなせないかも…
〇 無料で投資相談ができる
「株の取引相談窓口」という相談窓口が無料で利用できます。
銘柄の探し方、売買タイミングなどについて、プロからのアドバイスをもらえる貴重なサービスです。
→株の取引相談窓口
SBI証券
◎ ほとんどの売買手数料が無料
幅広い投資対象が売買手数料無料となります。
これは主要ネット証券の中でも最安水準といえます。
・国内株式(現物・信用・単元未満株・ETF等)
・NISAでの米国個別株とETFなど
・米ドル⇔円のリアルタイム為替取引手数料が双方向とも無料
〇 外国株を9ヵ国も取扱っている
米中だけでなく、シンガポール、インドネシア、ベトナム、マレーシア、韓国、タイ、ロシアの株式まで取扱っています。
正直、日米中以外は市場情報が乏しいので投資対象とするか判断しづらいですが、選択肢として9ヵ国あるのは主要ネット証券では最多といえます。
△ 提携クレカのポイント還元率が高い(改悪予定あり)
提携クレカ「三井住友プラチナプリファード」で投信積立すると、なんと還元率5%!
セブンイレブン、ローソン、などの大手コンビニでタッチ決済すると5~7%。
普段の還元率は1%。
さすがポイント特化型カード、これだけで年間ポイントが最高効率で貯まりますね。
しかし、2024年10月から投信積立の還元率が改悪されることになりました。
三井住友カードつみたて投資のポイント付与率および条件
また、年会費が33000円(税込)と高いのがネック。
支払いを集約したり、キャンペーンなどを上手く利用しないと年会費負けしてしまう可能性があるのでそこは注意しましょう。
〇 IPO主幹が最多、当選数も最多
これはSBI証券の一人勝ちです。
IPOの取扱い数が主要ネット証券中で最多、主幹となる回数も最多、当選数も最多となっています。
つまりIPOを本気で当てたいならSBI証券一択です。
これには、SBI証券独自のIPOチャレンジポイント制度も関係しています。
IPOに落選すると1ポイントたまり、次回抽選申し込み時に使用すると当選確率が上がるというシステムです。
具体的に何ポイント使えば当選するという基準は公開されていません。
ネット上の経験者談では、600ポイントほどを一度に使うと当選しやすくなるようです。
× サイトはかなり見づらい
主観ですが、PCサイトは見づらいです。
広告が目立って非常に見づらく、目的の項目が探しづらいと感じます。
毎回ではないにしろ、ページ遷移の度にポップアップ広告が出てきます。
色も基本的には白背景にブルー文字だけなので、目に飛び込んでくる情報のコントラストがつきにくい印象です。
マネックス証券や松井証券と比べてみるといいかもしれません。
× アプリのメンテが頻繁
アプリやサイトのメンテナンス頻度が高く、見たいときに情報にアクセスしづらいです。
また、以前よりは減ったにしてもシステム障害が多く、情報へのリアルタイムアクセス性は他の証券会社アプリよりは低い印象です。
楽天証券
◎ 投資雑誌や日経新聞が無料で読める
電子書籍サービス「Kobo」とのコラボにより、数種類のマネー雑誌が無料で閲覧できます。
閲覧できる雑誌は定期的に入れ替わるため、常に新しい情報を得られます。
また、楽天証券でNISA口座もしくはiDeCo口座を作れば、より多くの雑誌を読めるようになります。
ただしいずれもPCやタブレットで読む前提のUIなので、スマホだと読みづらいと思います。
なお、日経新聞はスマホ株アプリである「iSPEED」から読むことができます。
アプリのインストールが必須ということです。
◎ 各種手数料が無料
「ゼロコース」なら、国内株式(現物も信用も)売買手数料ゼロ、単元未満株も売買手数料ゼロです。
投資信託は買付手数料のみゼロで、解約時手数料(信託財産留保額)はファンドによりますが、ゼロの場合がほとんどです。
投信の出庫(他社への移管)は1銘柄につき3300円かかりますが、これはどの証券会社も同様です。
ゼロコース含め、全部で4つの手数料コースがある。
なお、ゼロコースの適用を受けるには、RクロスとSOR利用が必須となっています。
「いちにち信用」コースなら、デイトレでの売買手数料が無料となります。
ここは松井証券の「一日信用取引」と同様の料金体系といえます。
〇 外国株はまあまあ強い
取引対象の外国株は米中に加え、ASEANのうち4ヵ国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)に投資できます。
つまり合計6ヵ国の外国に投資できるということです。
また中国株の中でも上海A株を買えるのは、楽天証券だけです。
〇 情報メディアが充実
「トウシル」という情報メディアが非常に有用です。
専門家によるセミナー動画、コラム記事などが無数にあり、どれを見ても勉強になります。
△ ポイント制度が複雑すぎる
提携クレカは楽天カードです。
楽天経済圏と呼ばれる、あらゆるサービスを楽天に集約することで総合的なポイント還元率を底上げする概念があります。
フルで連携すれば確かにザクザクとポイントが貯まるのですが、ポイント制度自体が極めて複雑で理解が大変です。
投資に関連するのは楽天SPU(スーパーポイントアップ)ですが、これは楽天銀行と連携するマネーブリッジ設定に加え、月間合計3万ポイント以上のポイント投資が条件となっています。
そう、クレカ決済ではなくポイント投資というところが絶妙な罠です。
要するに毎月1ポイントと29999円で投信を買えばいいのですが、ここで「楽天ポイントコース」に設定している必要があります。
「楽天証券ポイントコース」ではこのSPU適用を受けられないので注意が必要です。
約款を読み込めるタイプの人でないと、楽天経済圏をフル活用することは大変な手間になるでしょう。
シンプルなポイント制度で高還元率を狙うなら、SBI証券と連携させた三井住友プラチナプリファードカードの方が使いやすいでしょう。
ただ、楽天のポイントで購入できる投資商品は、普通の取引と同じく大量にあります。
ポイントで日米株や投信を買おうとすると、普通の購入時の検索画面に誘導されます。
要するにポイントの使い道が現金と同じくらい広いということで、これはとてもありがたいことです。例えば松井証券は、松井証券ポイントで買える投資信託は3つしかありません。
△ 発注時の値幅制限がわからないときがある
スマホで単元未満株を買おうとするとき、その銘柄のその時点での値幅制限が見えません。
一時的に拘束される金額から推定できますが、発注前にいくらの資金が拘束されるかわからないと、余力の過不足が判断できませんよね。
細かい違いですが、他社のアプリでは当然値幅制限が見えるので、ここは改善を期待したいところです。
各社共通のサービス
4社共通の項目として
・ロボアドバイザーが利用できる
・IPO参加が可能
・投資情報(セミナー動画等)へのアクセスが無料
・他社からの移管手数料無料
・NISAの売買手数料は無料
となっています。
ロボアドのパフォーマンスなどで差はあるものの、これらの項目ではあまり差がないといえます。
このサイトは随時情報を更新していきます。
いつでも参考にしてくださいね。
証券会社ってなに?という方は、以下の記事も見てみてください。
投資の勉強をするのにオススメの本は、以下で紹介しています。
NISAってなに?という方は、以下が参考になるかもしれません。
※文中に出てくる具体的な投資商品などは、内容をわかりやすく解説するためだけに用いており、これらの商品への投資を勧めるものではありません。実際に投資するかの判断は自己責任にてお願いします。